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越智 康太郎; 卜部 嘉*; 山田 勉*; 眞田 幸尚
Analytical Chemistry, 90(18), p.10795 - 10802, 2018/09
被引用回数:2 パーセンタイル:7.07(Chemistry, Analytical)福島第一原子力発電所事故後、貯水域における放射性セシウムの拡散と蓄積を評価するために、堆積物中の放射性セシウムの分布は調査されてきた。広範囲の放射性セシウムの水平及び鉛直分布を測定するための分析手法を開発するために、2014-2016年の期間で福島県内の64のため池水底における253個の線スペクトルをNaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて取得した。堆積物中の放射性セシウムの鉛直分布は、散乱及び光電ピークの強度と関係していることが明らかになった。並行して、推定結果の妥当性を確認するために同じため池でコア堆積物の採取を行った。In situスペクトロメトリーとコアサンプリングの結果との間に良好な相関性が見られた。これらの結果から、我々の開発した手法が放射性セシウムの挙動の理解や、貯水域の除染が必要であるかの判断に対する有効なアプローチであると考えられる。